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日本中央税理士法人/株式会社日本中央研修会のダントツ不動産ニュース

Vol.5 (2004/5/19)

共有の不動産はこうやって解決しましょう 3


1.はじめに

前回、前々回のニュースで共有の不動産の解決方法として「分割する方法」、「交換する方法」をご紹介しました。今回は共有で相続した土地をマンションデベロッパーと等価交換をする方法をご紹介します。

2.等価交換とは?

等価交換とはデベロッパーに土地を売却し、その対価としてお金をもらわずにその土地に建つ予定の分譲マンション自体をもらう方法のことをいいます。もちろん、お金とマンション自体の両方をもらうこともあります。

この場合、お金をもらわずにマンションのみをもらう限りは所得税、住民税は課税されません。しかし、お金をもらう場合は、土地の譲渡があったものとして、売却益に対して所得税15%、住民税5%が課税されます。マンションとお金の両方をもらった場合には、お金の部分についてのみ所得税、住民税が課税されます。

3.共有の不動産の解決方法として

それでは、共有不動産の解決方法として、どう利用するのでしょうか。それは、共有者各人がその持分に応じたマンションまたはお金をもらい、共有をそれぞれの完全所有権にする方法です。具体的に考えてみます。

兄と弟が1/2づつの共有で相続した土地をデベロッパーに譲渡する代わりに兄は5戸の分譲マンション、弟は4戸の分譲マンションとお金2,000万円をもらいました。課税関係は下記の表の通りです。

所得税、住民税は課税されません。
4戸の分譲マンション 所得税、住民税は課税されません。
2,000万円のお金 2,000万円×20%=400万円の所得税等が課税されます。 ※

※土地の取得原価、諸費用は加味しておりません。

4.等価交換のメリットと不安

等価交換のメリットは自己資金なしで収益不動産等の入手が可能なことです。しかし、不安もあります。将来の建て替え問題です。将来、建て替えの時期がきた時に住民がうまく合意できるかどうかということです。

ただ、等価交換の場合、各マンションはそれぞれ所有者がバラバラですが、元々の土地オーナーはまとまった戸数を所有しています。ですから、そのオーナーが建て替え問題に関する合意の主導権を握っていますので、それほどの心配はいりません。

5.相続税の納税のために等価交換したら

相続人が相続税を支払うために土地を売却する場合、一般的には単純売却が多いと思います。しかし、土地に非常に思い入れが強い場合、等価交換とお金の決済を併用することも充分に考えられます。この場合に最も注意しなければならないのは納付期限です。相続税の納付期限は原則として相続発生後10ヶ月以内ですが、お金の決済はマンション完成後が通常です。ですから、納税を考えるのであれば、10ヶ月以内に一旦、最低でも相続税部分だけは資金の決済が必要です。その意味を充分に理解した上で契約しないと納税に困ることになるので注意が必要です。