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「平成18年度税制改正案(土地・建物関係)」

1.はじめに

先日、平成18年度の税制改正案が発表になりました。個人の税金は定率減税の廃止など、増税色が濃い内容になっています。
今回は、土地建物に関連する改正案について確認していきましょう。

2.平成18年度税制改正案

(1)相続税の物納制度

今まで物納できる財産は、原則として即、売却できる土地や上場有価証券などに限定されていました。
それが、改正案ではこれまで認められていなかった市街化調整区域内の山林や農地、中小企業の株式なども新たに物納対象に加わります。
また、がけ地や借地権の付いている土地については、今まで税務署によって判断が分かれていましたが、すべて物納できるようになります。
さらに、現在は申請から許可までの期間について決まりがありません。このため、物納の許可を得るまでに1年以上かかることも多く、10年以上待たされることもありました。
このため、改正案では申請から許可までの期間を3ヶ月から6ヶ月程度に短縮することを明記する予定になっています。

(2)登録免許税・不動産取得税

登録免許税、不動産取得税は不動産取引を活発化させるため、平成15年度から税率が軽減されていました。
それが、改正案では軽減税率が廃止されるため、不動産取得に伴う税負担は重くなります。
ただ、土地の売買に伴う税率は登録免許税、不動産取得税ともに据え置かれます。
具体的には次表のように税率が変更になる予定です。

<登録免許税>
売買による所有権の移転
現在
改正後
土地
1.0%
1.0%
建物
1.0%
2.0%
所有権の保存登記
現在
改正後
土地
0.2%
0.4%
建物
0.2%
0.4%

<不動産取得税>
現在
改正後
土地
3.0%
3.0%
建物(住宅)
3.0%
3.0%
建物(住宅以外)
3.0%
3.5%

たとえば、評価額が5億円のオフィスビルを新築した場合には、会社の負担が350万円※増加することになります。

※1.登録免許税5億×(0.4%-0.2%)=100万円
2.不動産取得税5億×(3.5%-3.0%)=250万円
3.合計 350万円

(3)住宅取得資金の贈与特例

子供が家を購入するために親から受ける贈与の特例が平成19年まで延長される予定です。この特例を使うと3,500万円まで贈与税がかかりません。

3.まとめ

土地建物に関する税制は景気に与える影響が大きいので、景気が上向くと増税、悪化すると減税という流れになっています。特に、住宅取得資金の贈与特例については、親から子への所得移転を推奨し景気を良くしたいという、国の政策意図が感じられるのではないでしょうか。


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