日本中央税理士法人/株式会社日本中央研修会
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Vol.16 (2003/8/29)

老後資金の確保について


1.ゆとりある老後の生活費をご存知ですか?

各種調査によると年金生活を送るシルバー世代夫婦の平均的な生活費は月額約28万と云われています。その内訳は、食費7万、住居光熱費5万、衣料2万、医療1万、交通通信費3万、教養娯楽費8万、税金社会保険が2万というのが一般的です。さらに、旅行にゴルフにとゆとりのある老後を送る為には、この平均額プラス10万、つまり月額約38万が必要といわれています。

2.定年までに蓄えたい老後ゆとり資金について

平成13年平均余命表(簡易生命表)によると日本人の平均寿命は男性78歳、女性84歳です。60歳時点での余命は男性21年、女性27年です。したがって、60歳退職予定の場合、21年間に夫婦2人の生活費の合計は、38万×12カ月×21年で9576万。夫死亡後、妻の寡婦期間の生活費を7割と想定すると38万×70%×12カ月×6年=1915万で合計約1億1500万が必要となります。

3.役員報酬での資金確保について

仮に現在45歳で企業経営者Aさんの場合で想定します。Aさんの貯金1500万。退職年齢を60歳と定めた場合、60歳までの15年間で約1億の資金を確保する必要があります。つまり、退職までの15年間に年間平均666万の貯蓄が必要となります。毎月の生活費、教育費を約50万と想定すると税引前で1600〜1800万の役員報酬が必要になってきます。

4.生涯所得から生涯手取額への発想の転換

役員報酬に対する税負担率を比較すると、1800万の場合、税額は468万、税負担率26%であるのに対し、1200万に軽減した場合、税負担率は18%に軽減されます。また、給与の削減額は600万であるのに手取額は358万の減少に留まります。そこで、現在1800万の役員報酬を1200万に軽減し、その差額600万で保険を活用し簿外で退職金を確保することが考えられます。

(万円)
役員報酬年額
1200
1800
所得住民税額
226
468
税負担率
18%
26%
手取額
974
1332

5.退職金により資金確保

退職金については税制の優遇制度があり、少ない税負担で資金を確保することができます。退職金の支給額については各社の退職給与規程によるところですが、【退職金=最終報酬月額×役員通算在任年数×功績倍率+功労金加算】が一般的です。

仮にAさんの最終月額を100万、役員通算在任年数を15年、功績倍率2.7、功労加算金を退職金の2割とすると、100万×15年×2.7倍×1.2=4,860万となります。退職金に対する税額は867万で税負担率は17%、手取額は3993万。毎年の貯蓄額〔974万(1200万の場合の手取額)-600万(生活費等)=374万〕の15年分5610万との合計1億470万が確保されます。