日本中央税理士法人/株式会社日本中央研修会
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Vol.19 (2003/10/23)

法人事業税外形標準課税について


1.事業税の外形標準課税の導入

平成16年4月1日から資本金1億円超の法人を対象に事業税の外形標準課税が導入されます。資本金による対象法人の選別となりますが、全国約246万社の内、資本金が1億円超の法人は約3.1万社です。割合では全体の1.2%が課税対象となります。

非公開法人の場合は資本金1億円を超えると、管轄が税務署から国税管轄に移行することも影響してか、1億円を越える企業は少ないかもしれません。しかし、今後、発展に伴い株式公開するような場合や過去の欠損金を増資によって解消するような場合に対象となることが考えられます。

2.外形標準課税とは

外形標準課税とは、法人所得を課税標準とする現在の法人税や事業税とは異なり、企業の売上高や資本金、従業員数、給与額等の外形的に企業の大きさを標準とするものに対して課税するものです。企業は、収支が黒字か赤字かを問わず、土地や建物の所有者に対し、賃借料を支払っています。同じように、企業は収支にかかわらず、国や地方公共団体の提供するサービス(公共道路、治安、防災、環境、教育等)に対して、利用料を支払うという考えが背景になっています。

3.課税金額について

今回、課税対象となる企業については、従来の事業税の課税所得に応じた税率が24%軽減されます。結果として、従来、課税所得に応じて、5%、7.3%、9.6%の税率が課せられていましたが、それぞれ3.8%、5.5%、7.2%となります。

所得割 年所得金額 現行税率 軽減税率
年400万円以下 5% 3.8%
年400万円超800万円以下 7.3% 5.5%
年800万円超 9.6% 7.2%

また、その代わりとして、付加価値と資本金に対して、それぞれ課税が行われます。つまりこの部分が外形基準に対する課税(外形標準課税)ということです。

具体的に付加価値割額というのは、企業活動で得た収益から外部に対して支払った給与、支払利息、賃借料に法人税法上の所得金額を加減算し、その金額に対して0.48%の税率を課すものと、資本金と資本積立金額の合計額に0.2%の税率を課すものとの合計額になります。但し、上記税率については、地道府県ごとに1.2倍以内での超過課税を行うことも可能となっております。

付加価値割額=〔報酬給与額(給与、賞与、退職金)+純支払利子額(支払利息−受取利息)+純支払賃借料(支払賃借料−受取賃借料)±単年度損益(繰越欠損金控除前の税法上の所得金額。マイナスの場合はゼロ)〕×0.48%

資本割額=(資本金+資本積立金額)×0.2%

4.納税猶予について

赤字が3年以上続いている企業や創業5年以内の赤字企業に対する徴税は最大6年間猶予される制度もあります。但し、免税ではなく、猶予である為、期間経過後に納税しなければならないのは、いうまでもありません。