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Vol.23 (2004/1/7)

あなたの名前が高額納税者番付に?


1.14年ぶりの証券税制の改正

高額納税者は毎年5月に公示されますが、今年は証券税制が改正されたため大きな変動が起きそうです。平成14年分までは上場株式を売却した場合、源泉分離課税を選択していれば、売却による所得は高額納税者の公示の対象にはなりませんでした。多くの人が税率の低い源泉分離課税を選択していたため、その人達の名前は公表されませんでした。しかし、平成15年分から源泉徴収制度による申告不要制度を利用する以外は原則、確定申告が必要です。今年の高額納税者の番付は大きく変動しそうです。

2.タレコミ制度

高額納税者番付とは1年間の所得税額が1000万円を超えた人が対象になります。所得税額のため、株式の売買を趣味としているサラリーマンの場合には、給与に対して支払っている所得税と株式の売却益に対して支払った所得税が合算されて判定されます。

この高額納税者番付の制度は「タレコミ」を期待した制度で、当初は情報提供者に脱税発見額に応じて「褒賞金」まで支払っていました。この褒賞金制度は今では廃止されましたが、インターネットで高額納税者名簿が販売され、データは大量に全国に出回り、誰でも高額納税者を知ることができます。

3.確定申告すると得する場合

新たな証券税制では、確定申告すると税制上優遇される場合があります。

期間
対象の株式・口座
税制上の優遇措置
平成12年10月1日〜平成17年 上場・公開の3年より前から所有していた株式を、上場・公開の日以後1年以内に売却 売却益の2分の1に課税
平成13年10月1日〜平成17年 1年超所有している上場株式の売却 売却益から100万円の控除
平成15年〜平成17年 1年超所有している上場株式の売却 税率が10%
平成15年〜平成22年 平成13年9月30日以前に取得した上場株式の売却 平成13年10月1日の時価の80%相当額を取得費とできる
平成17年〜平成19年 平成13年11月30日〜平成14年12月31日までに購入した上場株式の売却 購入金額で1000万円(購入手数料は除く)まで非課税
期間関係なし 複数の証券会社の口座で上場株式を売買して、全口座が売却益か売却損でない場合 売却益と売却損の通算
1年を通じて全口座の売却損合計が売却益合計を上回った場合 譲渡損失の3年間繰越し

4.新年最初の取引に気をつけよう

新年最初の株式の売却で源泉徴収制度を選択せず、1年を通じた株式の取引で利益が発生すれば必ず確定申告が必要になります。源泉徴収制度を利用していても確定申告はできますが、年の途中から源泉徴収制度は選べません。高額納税者番付に名前を載せたくない人は、今すぐ利用している全ての証券会社の口座を特定口座とし、「特定口座源泉徴収選択届出書」を提出しましょう。確定申告して名前、住所、税額を公開するか、申告せずに税制上の優遇措置を諦めるかは確定申告の時によく考えましょう。