日本中央税理士法人/株式会社日本中央研修会
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Vol.26 (2004/2/23)

中小企業の株主はまとめましょう


1.誰が株主かチェックしよう

中小企業の場合、株主が複数名いることはあまり好ましくありません。相続の度に株主が分散し、株主としての権利が散らばってしまい、会社経営がやりにくくなる可能性があるからです。

2.兄弟2名が株主でも・・・

兄が社長、弟が専務の会社でも2名で株式を持ち合うのは同じです。今は兄弟仲良く会社経営をしていても2代、代変わりした状況を考えてください。

2代、代変わりしたとき、一番左の孫が経営者、一番右の孫が株主で経営に関係の無い人とします。「おじいちゃんの弟の孫」が株主になってしまうのです。大人になってもまだ付き合いはあるでしょうか。私の場合は、小さい頃に遊んだ記憶がある程度です。将来的にそんな人に経営に口を出す権利が生じてしまう状況を作っているのです。

3.どうやって対策するのか

これから兄弟に株を分けようとしていた100%オーナ社長は、会社の事業を分割して2社にし、それぞれの会社の株式をそれぞれに相続させれば問題ありません。しかし、既に株主が分散している会社はどのように対策すればよいでしょうか。

  1. 弟から兄に贈与または売却する
  2. 弟が遺言を書き、弟の株が兄(兄の相続人)に渡るようにする
  3. 会社が買い取る

、等の方法が考えられます。ただ、優良会社であれば、株価が高いので贈与したら贈与税が多額になります。売買にしても個人としては負担額が大きすぎてしまいます。遺言はというと微妙な問題になるので、言い出しにくいですよね。そうなると会社が買い取る対策が考えられるのです。

4.対策した場合の税金は

発行会社自身が株を買い取った時の税制は改正により下記のようになる予定です。

改正前 改正後※1
発行会社に株を売った場合は、原則として配当金として課税されます。(給与や不動産収入と合算されて課税されますので、金額が大きくなればなるほど税率が高くなります) 相続または遺言により財産をもらった人で相続税を支払う人が相続発生日から3年10ヶ月以内に相続財産としてもらった株式を発行会社に譲渡した場合は配当金ではなく、譲渡所得として取り扱います。

譲渡所得であれば、譲渡益に対して20%※2(所得税15%、住民税5%)の課税で完結です。
※1この改正は今年の4月1日以降の相続について適用される予定です。
※2この改正は今年の1月1日以降の譲渡について適用される予定です。

5.相続前に発行会社に売却すると

ただ、上記右欄に該当しない売買は改正前同様、配当金として課税される予定です。ですから、相続前と相続後に整理するのでは大きな違いがあります。しかし、親族間で争いがあり、納税額の問題ではないことも多いと思いますので、全体的なバランスを考えて、ベストな対策を考えることが重要です。