日本中央税理士法人/株式会社日本中央研修会
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Vol.38 (2004/10/20)

決算月の決め方


1.決算月とは

決算月はどのように決めていますか?会社の設立の月から1年間で決めたからですか?なんとなく3月にしていませんか?統計的には3月末を決算日としている会社が全体の20%を占め、それに続き、9月末、12月末となります。3つの月を決算月としている会社は全体の42%に達しています。

決算月をいつにするかは会社にとっては非常に重要な事項ですが、あまりよく考えずに決めている会社が大変多いことを表します。

2.期首にすべき月とは

どのような業種でも必ず1年間の中で売上が変動するため、期首にすべき月は最も売上が上がる月が最適です。期首で上がった売上は1年間の事業活動の中で有効に使えます。逆に、売上が最も上がる月を期末にした場合、予定通りの売上であれば問題ないですが、予想よりも大幅に落ち込んだ場合には赤字決算を余儀なくされる場合もあります。しかし、これが期首なら経費削減等を1年通じて行うことで、落ち込んだ売上の対策を講じて、利益を捻出することもできるのです。

3.資金繰りと決算月

例えば、小売店は年末商戦、クリスマスフェアなどで12月が最も売上が上がります。百貨店などに出店している小売店は特に売上が年末に偏ります。しかし、百貨店からの12月の売上に対応する現金の入金は賃料、光熱費等を差し引かれ3ヵ月後という場合もあります。

一方で、消費税等の税金は2月末(2ヵ月後)には納めなくてはいけません。もちろん、12月の売上も現金が入金されていなくとも税金の計算対象となります。12月末を決算期としたことで、資金繰りも悪化してしまうのです。また、12月に上がった売上に対応する現金が入金されなければ充分な節税対策もできません。

逆に12月が期首であれば税引き前のお金をそのまま事業資金に投下でき、経費として利用することで節税にもなり、お金の利用効率は格段によくなります。

4.横並びの決算月

同業の会社で横並びの決算月を設定している場合もあります。上場会社の決算月は資金の効率的な利用や節税とは関係なく、株主総会の円滑な運営を第一優先に考慮して決められています。

例えば、3月末が決算月である製造業の上場会社が決算月に在庫を保有したくないと考えて、下請けへの発注を決算月に向けて減らす場合があります。その下請けの会社の決算月が12月末であれば、期首(1月〜3月)は赤字になるのです。決算月までにこの赤字に対応する売上が上がらなければ、赤字に転落し、上場会社への信用力が低下する可能性もあります。

逆に、最も売上が上がる月を期首にすれば、予想以上の発注の減少に見合う経費削減方法を事前に検討し実行することで、赤字や信用調査上の問題を回避することが出来ます。

5.決算月の変更手続き

決算月はいつでも株主総会の決議によって、簡単に変更することが出来ます。法務局への登記も必要なく、税務署に変更の届出書を提出するだけで手続きは終了します。