日本中央税理士法人/株式会社日本中央研修会
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Vol.39 (2004/11/19)

何を基準に値段を決めていますか?


1.値段の決め方は?

商品の値段を決める時にどのような方法を採っていますか。原価+利益で決めていますか。それとも、競合他社の値段を見て、同じ水準にしたり、値引きしたり、付属品を付けて高くしたりしていますか。どの方法も間違っているわけではありません。しかし、結果として設定した値段が間違っている会社があります。

2.誰にいくらで?

どの客層にいくらで売るかが絞り込めていない場合が多くあります。薄利多売なのか、高付加価値で一部の顧客に売るのか。少しでも多くの方に買って欲しい気持ちは分かりますが、商品の客層を絞り込めない結果になることもあるので、注意が必要です。

また、いくらで何個売れば、利益がいくら出るか。これを正確に把握していないと、事業年度の途中で試算表の数字を見て、黒字だ赤字だと言っているだけで経営の軌道修正ができないのです。これでは、事業計画も作れず、目標利益の設定もできません。

3.値段の比較がすぐにできる商品

インターネットで簡単に金額の比較ができる商品はどうしたらいいでしょうか。ひとつには価格が安いことだけを最重要視する客層を切ることです。

それを追うことは付加価値を付けて値上げして勝負するのではなく、価格競争に自らが突っ込んでいくことを意味しています。買う場所によって品質や品揃えが違う商品であれば、付加価値を付けやすいでしょう。

しかし、電化製品のようにどこで購入しても品質が同じなら、その商品の売り方、アフターサービス等で付加価値を付けます。ビックカメラの電化製品は値段の5%で5年間の保証をメーカー保証の他につけられます。ただし、このような方法は他社が簡単に参入できる点が注意点です。その参入障壁をいかに高くするかがポイントになりますが、それが難しい場合もあります。ただし、付加価値のある売り方を最初に打ち出すことにより、認知度の点ではイニシアチブを取ることができます。また、場合によってはマスコミに取り上げられ、非常に大きな効果を生むこともあります。

さらに、値段の比較が簡単な商品でも、比較が必ずしも意思決定に影響しないことはテレビの通販番組を見れば明白です。どの商品も様々な付属品を付けてセットでいくらという売り方で、同じ機能のAカメラとBカメラの値段の比較はしていません。一見、値段の比較が当たり前のように行われる電化製品でも売り方の工夫により値段の比較をされずに済むのです。

4.値段の設定を間違えると

原価率が70%の同じ商品をA社は値段を@100円で設定、B社は@110円で設定したとします。A社は100個売れば10,000円の売上で3,000円の利益を確保、B社は同じ利益を確保するためには75個売れば同じ利益を確保できます。値段の違いは10%でも、販売個数(=販売にかかる労力)は25%も違います。

<定価で100個売った場合を基準にすると>

 
原価率(変動費率)
40%
50%
60%
70%


10%
86個
84個
80個
75個
20%
75個
72個
67個
60個
30%
67個
63個
58個
50個
40%
60個
56個
50個
43個
50%
55個
50個
45個
38個

値段の違いはイメージ以上に労力と利益に影響します。商品の付加価値だけでなく、売り方、販売方法、営業トークを研究し、労力をかけずに最大の利益を生む方法を考えましょう。