日本中央税理士法人/株式会社日本中央研修会
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Vol.41 (2005/2/25)

社会保険料の削減方法


1.社会保険料はどうやって決まるか!

毎月支払う社会保険料はどうやって決まるのでしょうか?社会保険料は、年に1回、「毎年4月〜6月の賃金+その3ヶ月分の交通費」を基に計算されます。「3ヶ月分の給与額の合計÷3」を社会保険料の等級に照らして、該当するところが保険料になります。そして、8月10日までに社会保険事務所に算定基礎届を提出します。そして、その年の9月分から翌年の8月分までこの金額を支払い続けることになります。

ただし、4月〜6月以外の月に、固定給(注1)が大幅に増額(減額)すると、保険料の改定をしなくてはいけません。変更になった月を基準として3ヶ月の平均額を算出し、等級を見直します。その後、月額変更届を提出します。そして、4ヶ月目の保険料から改定した保険料を支払うこととなります。

(注1)固定給とは、毎月決まった金額が支給される項目のことをいいます。例えば、基本給や通勤手当が該当します。

2.4月〜6月の賃金を低く抑える!

4月〜6月の給与の総額を抑えれば、社会保険料の額が低くなります。そして、抑えた分を他の月に上乗せすれば、給与総額が変わらずに保険料削減ができます。しかし、固定給を増額すると月額変更届が必要なケースが発生するケースがでてきます。すると、社会保険料を削減することはできなくなります。

そこで、4月〜6月以外の給与に上乗せする金額を月額変更の対象とならない方法で増額する必要があります。それは、変動給(注2)を上乗せするという方法です。変動給は増額されても月額変更届には該当しないことになっています。常時変動することが前提の手当ですから、変動した月毎に届を出していたら、事務が煩雑になってしまうからです。

このように、変動給で振り分けることができれば、等級を低く抑えることが出来ます。こうした対策は、営業職に対して行うことが有効だと考えられます。

(注2)変動給とは、残業の増減に応じて増減する残業手当等のことをいいます。例えば、歩合給、残業手当や休日手当が該当します。

3.賞与を変動給として改善した例

港区のA社(サービス業、社員28名)は、昨年、賃金と賞与の支払について改善策を実施しました。年間賞与額の一部を4月〜6月以外の月に変動給として振り分けました。年間の賞与支給は月額給与の約5か月分です。このうちの2ヶ月分を毎月の変動給として7月から翌年3月に振り分けて支給しました。このシステムを取り入れたら以下のようになりました。

従来の年間保険料
1,474万2千円
新制度の年間保険料
1,433万3千円
年間の差額分
▲  40万9千円

年間約40万円の社会保険料の支払が削減されました。

今年は、その割合を変えて対応することとなっています。それは、年間賞与を2ヶ月分にします。そして、残りの3ヶ月分を給与とて振り分ける予定です。そうすると、年間の社会保険料差額が100万円以上と試算されています。今後は「賞与と振り分ける変動給の割合を変化させて社会保険料の削減に取り組む」ということです。

今月のまとめ