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Vol.50 (2006/4/5)

会社組織の成長と問題!!


1.組織というものは?

組織の定義とは何でしょうか?

一定の共通目標を達成するために、構成する人の役割や機能が決まっている集団のことを言います。構成する人の「役割が無く機能が分かれていない」、又は「共通目標が無い」場合は単なる「烏合の衆」となってしまいます。

1人では組織とはいえません。しかし、2人以上集まって共通の目標を達成するために動き始めた瞬間から組織として機能しているということです。

2.会社の成長と組織の成長!

会社が創業期で人数が少ない場合は、生産、販売、会計などの会社全体の動きを経営トップは把握しやすい状態です。また、経営トップ自ら営業を行うトップセールスマンだったりします。この時期は直接顧客とのやり取りも行い、会社の状況を実感できることでしょう。

会社が成長するに当たり、人数を増やし、業務を細分化し、専門的な担当を配置していくことになります。すると、「生産は生産」「販売は販売」というように業務の範囲が固定されてきます。このことにより、日常の繰り返しの業務が増えてきます。そして、業務範囲が狭まり全体が見えにくくなってきます。

さらに、会社の規模が大きくなるにつれて管理するための決め事やツールが必要になってきます。そして、管理を管理するための仕組みや方法が考えられ、社員の意識が内へと向ってしまいます。これこそがいわゆる「大企業病」です。社員はルールを気にして、決められたこと以外には動けなくなってしまいます。

3.中小企業でも起こる落とし穴!!

「大企業病はウチには関係ない!」と思っている社長!実は、この病気は大企業だけではなく、中小企業の中でもすぐに蔓延します。

何故かと言うと、2人の組織でも十分陥るケースがあるからです。2人でも3人でも同じです。まず、仕事の役割分担を行います。その際に「ここからここまでは私の仕事、その先はあなたの仕事!」このように決めていきます。しかし、社長と社員!この関係から責任の度合いも異なります。社長はそのことを理解していても、社員はわからないでしょう。逆に「こんな安い給料なのに、何でも押し付けやがって!」なんて意識が少しでも芽生えていたら黄信号です。

役割を分けることは業務の効率が上がります。しかし、業務の線引きにより仕事の領域が確定されると他への意識が向かなくなります。この「他への意識」を断ってしまうと「大企業病」が発生する恐れがあります。会社全体と担当する業務の因果関係を必ず伝える必要があります。

4.社員から訴えられる?

「ウチの社員はおとなしいから、社員に訴えられることはない!」こんなお話を良く聞きます。確かに創業した社長さんというのはバイタリティーのかたまりのような人が多いですね。そのような人から見れば、社員の皆さんはおとなしい人達に見えるでしょう。しかし、それは雇用関係にあるから「意見が言えない」ということではないでしょうか!

実際に私のお客様に起こった事件をご紹介します。そこの会社は社長の営業力で数字を上げてきた会社です。社員の人を大事にするいい社長です。しかし、人数が増えるにつれて、管理職を置き、社長の人柄が末端の社員にまで伝わらない状況となりました。

一人の社員が、数字が上がらないから辞めるといい始めました。退職願を受理しその人が辞めていきました。そして、新人の募集を行おうとしたときに労働基準監督署から問い合わせがありました。「営業数字が上がらないので、実質は解雇されたと元社員の方が言っていますが?」社長は「よくしてあげていたつもりだったのに・・・」と落ち込んでしまいました。

なぜ、この元社員がこのような態度をとったのでしょうか?それは、中間管理職が社長のおもいとは裏腹に自分の立場を守るため、都合の良い報告しかしていなかったためです。数字が上がらない社員のことを「彼の能力がない」などと社長に報告をしていたので、末端の社員と社長との間にはおおきなギャップが生じてしまったのです。

最終的には、元社員と話し合いをして丸くおさまったのですが・・・。

この話を、何処かの大手の会社と思った皆さん!この会社は20人前後の会社規模ですよ。この事件は人ごとではないはずです。もしかしたら、皆さんの会社にも同じような影が忍び寄っているかもしれません。

しかし、「何が起こっているか?」を正確に把握して、その原因を突き止めれば解決の手段はあります。社内外の出来事に敏感になっていることが、会社組織を成長させる方法と考えられます。